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「これよりヴァリアー・レヴィ雷撃隊、雷のリングの奪還に向かう」 なんでよりによって私の巡回中にこう、くるのかね・・・。 ・・・って、ここら辺ってたしか沢田綱吉の自宅付近じゃない。 リング奪還って強面のたらこ唇はいってたし、と自分の左手中指に収まっている"雪のリング"をチラリと見やった。 『どうした、何かあったのか』 コール2回で出た相手・・・沢田家光はちょっと困惑気味だった。 「・・・ヴァリアー・レヴィ雷撃隊と名乗る怪しい集団がそちらへ向かっています。気をつけて」 それだけ伝えると、返事も聞かないまま携帯を切ってその場を後にした。 「・・・悪いけど、高みの見物をさせてもらうよ」 ま、町に被害が出たらただじゃすまないけどね。
チェルベッロ機関と名乗る彼女たちの真意やら、9代目の真意やらはまあ横においておくとして。 「そこで、真にリングにふさわしいのはどちらなのか、命をかけて証明してもらいます」 なんて、彼女らはいってるけど・・・私の場合ハーフにならないリングなんだし、ガチンコ勝負もへったくれもないしなぁ。 「すいません、異議あり」 ヒラリと電柱の上から降り立った私に、沢田綱吉が驚きの声を上げた。 「って、その腕章・・・風紀委員・・・っていうかこの前の・・・!」 しかし、この銀髪ボーヤは口が悪い。(たぶんきっと)私が年上なのに。 「チェルベッロ機関さん、異議というか質問なんですが」 彼女らは見るからに警戒しているが・・・もしかして、9代目から聞いていないのか、私の存在を。 「7種類のハーフボンゴレリングはいいとして、雪のリングはハーフにならず、手元にあるんですが」 この場合、どうするんですか?・・・と笑顔(といっても黒いキャスケットで口元しか見えないだろうが)で言ったら、その場が凍りついた。 ・・・あれ、もしかして、私の存在って機密事項とか超極秘とか、そんな・・・? 「・・・雪のリング、だと?」 その瞬間、ものすごい殺気が私を襲った。 ―――・・・いやだなぁ。 この男からは血の臭いがする。 「では、貴様が"終焉の雪"だと?あの伝説の」 そういって、彼にリングをはめた左手のこぶしを向けた。 「ここに、ある」 瞬間、彼は壮絶な殺気とともにその口の端をあげて「雪か、笑わせる」と呟いてからきびすを返した。 「それ相応の試練を用意いたします。ガチンコ勝負、雪の守護者の試練・・・場所はともに深夜の並盛中学校」 早口で伝えられたその言葉に沢田が「え、並中でやんの!?」と至極全うな突込みを入れた。 「それでは明晩11時、並盛中でお待ちしています」 沢田があわてて彼女らを追おうとするが、ときすでに遅し。 「・・・あ、の」 などと思考していると、いきなり声をかけられた。 「えっと、その・・・雪の守護者って」 って、沢田にすら何もいってないの!? 「・・・説明は、するならリボーンがして。私は巡回にもどるから」 小さく足元の彼につぶやいてから、助走なしで塀の上にあがって(その瞬間銀髪ボーヤが「てめぇ!10代目の質問に答えやがれ!!」と吼えた。よく吼える子犬だこと。)屋根伝いにその場を後にした。
「・・・っどういうことだよ、リボーン!!」 守護者は7人じゃなかったの!?と叫ぶツナに俺はちょっと眉間にしわを寄せてから、ため息をついた。 何故なら、初代が最後・・・2代目からは「雪」が現れなかったからだ。 何ゆえに「雪」という8つ目の指輪がありながら、その指輪の持ち主たる守護者が現れなかったのか、理由は伝えられていない。 ―――・・・もしくは、初代の「雪」があまりにも・・・。 「リボーン!!」 "そんな今更ー!?"と顔に書いてあるぞ、ツナ。 「リボーンさん、俺も気になります・・・つーか、10代目に対する態度がきにいらねぇ!」 しかも雲雀の配下っすよ!と叫ぶ獄寺にちょっとため息をついてから、俺は「雪は特殊だ」と口を開く。 「この前、リングは天候になぞらえられたんだっていったよな。そして、その特徴も」 初代の「雪」は現れたが最後その全てを破壊しつくし、全てを無にする存在だったらしい。
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